ニューヨーク証券取引所からSMBC日興セキュリティーズアメリカ・井野口志保が解説。20日のマーケットについて。ダウが反落した一方、ナスダックが3日ぶりに反発し史上最高値を更新。本日は重要な経済指標の発表もなく、主要企業の決算発表を控える中、半導体株やハイテク株が堅調。一部の当局者から利下げに対し慎重な見方を示す発言もあり長期金利は上昇。「LME銅3カ月先価格」は、最高値を更新。物流問題など供給不足の観測から投機的な買いが入っているとみられる。22日はエヌビディアの決算に加え、FOMC(連邦公開市場委員会)議事要旨という重要イベントが控えている。議事要旨で移民についての記述があるか注目。FRB(連邦準備制度理事会)・パウエル議長は1日、「次が利上げとなる可能性は低い」と発言。背景の1つに移民増加が労働者供給を増やし、賃金上昇率、ひいてはインフレを抑える役割を担っているとの考えがある。FRB・ボウマン理事は、コアサービスインフレの高止まりのリスク要因に旺盛なサービス需要や移民の増加をあげた。FRB当局者の中でどちらが主流な見方なのか、今後の金融政策に影響を与えるだけに注目が集まりそうなどと井野口志保が解説した。