東洋証券はけさ、株主総会の開催前に取締役会を開き、会社が提案する予定だった取締役8人を選任する議案のうち、桑原理哲社長の再任案を撤回したと発表した。理由について会社は事前投票の状況から株主の十分な信任が得られていないとして桑原社長が取締役の再任の辞退を申し出たためだとしていて、桑原氏はきょう付けで社長を退任した。東洋証券に対しては企業に積極的に経営改革を促す投資家・アクティビストが議決権ベースで合わせて30%近くの株式を保有し、このうちUGSアセットマネジメントが業績不振に加え、株主軽視の態度が目立つとして桑原氏を含む会社の取締役選任案に反対する意向を表明していた。株主総会の開催直前に会社が社長の取締役再任案を撤回するのは異例のことで、会社の経営方針に対する株主の厳しい見方を浮き彫りにした形。