カメルーンは2日後に大統領選挙が行われる。世界最高齢の国家元首と言われる92歳のビヤ大統領は40年以上にわたり政権を維持している。カメルーンはドイツの植民地だったが、第1次世界大戦後にフランスとイギリスによる分割統治が行われた。1960年代に独立後もフランス語圏に約8割、英語圏に約2割が暮らす構図になっている。政府や経済活動は多数派のフランス語圏を中心に進められてきたため、英語圏の住民は長年不満を抱えてきた。ビヤ大統領は今回の選挙で8期目を目指す。ビヤ大統領はフランス語圏を優遇する政策を続け支持基盤を固めてきた。ビヤ大統領の支持者からは長年の実績を評価する声が聞かれた。対立候補は偏った政権運営を強く批判している。アフリカ中部の“経済のけん引役”とも呼ばれてきたカメルーン。国民の4分の1近くが貧困層と呼ばれ、格差解消が課題。背景にはビヤ政権が築いてきた社会構造があると指摘されている。石油資源は英語圏沖合に集中していることから“フランス語圏に富が奪われている”という不満に繋がっている。英語圏出身のエミリエン・アワさんは大学で経済学を学ぶも卒業後は希望する仕事が見つからず、手作りのジュースを売って生計を立てている。アワさんは「ほとんどの企業ではフランス語圏出身の従業員のほうが多く働いている」などと述べた。不満と対立は武力衝突にも発展した。英語圏の町を取材すると市場の店はほとんど閉まっていた。分離独立グループは選挙のボイコットを呼びかけている。
