2023年10月3日放送 10:05 - 10:45 NHK総合

キャッチ!世界のトップニュース
フィリピン ウクライナ情勢

出演者
望月麻美 中川栞 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像と挨拶。

(世界のトップニュース)
EU外相会議 キーウ開催で結束強調

EU外相会議がキーウで開催された。例外的にEUが加盟国以外の国で外相会議を開いた。EU加盟国の外相らはウクライナのためにウクライナへやってきた。ウクライナの将来はEUにあるとEUのボレル上級代表は言った。ボレル氏はウクライナへの50億ユーロの支援を提案した上に、より強力か関与を期待した。今回のRU外相会議の最も際立ったメッセージは、西側がウクライナへの支援を続けるとの確認。ウクライナの戦争の負担が西側諸国にとって重くなっているのは明らかだからだ。EUの中にも動力や資金を消耗させる戦闘に対する不満の声がある。スロバキアでは、先月行われた議会選挙で左派政党が勝利した。ウクライナ支援について、これまでと異なるアプローチを示している。連立政権を組むことになるフィツォ元首相が率いる左派政党はウクライナへの軍事支援の停止を望んでおり、EUを批判し、NATOに加盟しようとするウクライナの取り組みに反対している。その代わりにこの党はスロバキア国民の全般的な流れに合わせてロシアとの関係改善を呼びかけている。ウクライナの隣国の中でポーランドでも雰囲気が変わってきている。ポーランドの首相は自国の防衛能力を強化するためにウクライナへの軍事支援を停止するとしている。このようにスロバキアとポーランドは近く外交安全保障政策を変える見込み。それ以前にアメリカからの支援も怪しくなってきている。バイデン大統領はウクライナ国民への支援停止は認められないとしているが、アメリカ議会下院は政府機関の一部閉鎖を回避するために可決したつなぎ予算案からウクライナ支援を除外した。こうした状況についてロシアは、ウクライナへの資金援助による西側の疲弊は増すだろうとし、それにより西側の政治エリートたちがバラバラになり、ウクライナに対する世論も分裂することになるだろうとみている。

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ノーベル生理学・医学賞にカタリン・カリコ氏ら

ノーベル生理学・医学賞にカタリン・カリコ氏とドリュー・ワイスマン氏が選ばれた。2人は20年以上ペンシルベニア大学でともに研究を重ねてきた。カリコ氏は「若い人には研究の楽しさに気付いてほしい」などと話した。2005年どのようにしたら人工的に作ったmRNAを人に投与できるかを発見した。mRNAは抗原を作るための情報を細胞に伝達し、細胞はこれを元に作ったたんぱく質で免疫反応を起こす。この技術で2人はコロナワクチン開発へ道をみつけた。パンデミックの間、カリコ氏はビオンテックの副社長だった。mRNAの可能性はこれにはとどまらない。今回の2人の貢献は将来への大きな希望と結びついている。

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ワールドEYES
米中対立で揺れるフィリピン

去年親中だったドゥテルテ政権からマルコス政権に変わったフィリピン。活発化する中国の海洋進出と台湾有事への危機感の高まりを受け、外交政策をアメリカ寄りに戻している。政権交代後、アメリカ軍が新たに使用できるようになった拠点は4箇所。そのうち2箇所が台湾に近いカガヤン州に設置さた。カガヤン州では距離が近いこともあり、これまで中国と経済的な強い結びつきが続いてきた。政府の方針転換で現地ではどのような影響が出ているのか、マニラ支局から報告する。

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カガヤン州(フィリピン)ジョー・バイデン

台湾より南300キロに位置するフィリピン北部・カガヤン州。農業・漁業以外の産業が乏しく、国内でも開発が遅れている地域の一つ。経済を活性化するため、中国との関係を重視してきたマンバ知事は政府の方針が変わってもその姿勢を続けている。これまでに中国人観光客を呼び込むためカジノや空港を整備。コロナ禍前の2017年には27万人以上の中国人が州を訪れた。マンバ知事は中国との経済活動をさらに拡大しようと7年前から港湾整備に力を入れている。一方、中国との経済関係を強める知事に対し、地元住民の間には不満が広がっている。漁業者は港湾整備のため川底を深くする浚渫工事に反対している。カガヤン川の河口で20年間漁を続けるヴァレンシアさんは、工事によって漁場が荒らされ漁獲量が大きく減少したと訴える。川底に仕掛けた網は工事の船に破られ、川岸の土地も削られ続けているという。川から引き上げた土砂を引き上げる船の行方を追ってみると、砂が積み替えられていた。集めた土砂は中国に運ばれ、建設の材料として利用されるという。こうした中国に反発する漁業者たちを取り込もうと動いたのがアメリカ。今年から地元の漁業者に魚群探知機やスマートフォンを無償で供与する取り組みを始めた。機器の供与と引き換えに求めているのが「異国船を見たか」「どの国の船だったか」などを問うアンケート。位置情報やアンケートを通じ、周辺海域に情報ネットワークを広げるという狙いがあるものとみられる。さらにカガヤン州の北の離島・カラヤン島では政府とアメリカが中国を警戒する動きが強まっている。島は米軍の拠点に指定されていないが、空港には米軍の気象センサーが設置されている。この島では去年からフィリピンとアメリカの両軍が訓練を頻繁に実施している。地元住民は不安を感じたという。6月には台湾方面に海が一望できる場所での軍事基地の建設に地元自治体とフィリピン軍が合意。基地の誘致を図る町長は、シマノインフラ開発の進展に期待を込める。米中の間に揺れるカガヤン州では8月に思わぬ騒動も起きた。マンバ知事の誕生会が行われていた自宅に現れたのは警察。過去の選挙の疑惑で国会から拘束命令が出た。知事は警察と話し合い拘束を逃れた。騒動の背景にはマンバ知事がアメリカ軍の設置を推し進めるマルコス政権に反対していることがあるという見方がある。

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マニラ市局長・酒井さんは「多くのフィリピン国民の感情は政権の外交方針と合致していると言える。フィリピン国内では南シナ海の領有権を巡る問題で中国との争い・騒動が新聞一面を飾る日が少なくない。そのため、国民の間で中国への好感度が低いのが実情。ただし、フィリピンにとって中国が最大の貿易国であるという事実は変わらない。マルコス政権としては安全保障と経済協力を切り分けて進めたいのが本音。フィリピンは今後、アメリカよりの外交を進めざるを得ないとみられる。理由はフィリピンと中国の関係が厳しさを増すばかりだから。今年1月、マルコス大統領は訪中し、習近平国家主席と直接対談を行った。しかし中国はレーザー照射や放水銃の発射で緊張を高めた他、先月には南シナ海の岩礁に障害物を設置した。フィリピンはこれを撤去するなど応酬は激しくなる一方。マルコス大統領は習主席のフィリピン訪問を要請しているが、首脳会談を開ける雰囲気にはないというのが外交関係者の受け止め。一方でマルコス大統領は今年11月、APECに出席するため今年2回目となるアメリカ訪問を予定している。アメリカとは今後、米軍の拠点を国内に追加設置する方針も話し合われており、蜜月関係が加速していくものとみられる」と話した。

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(世界のトップニュース)
インドネシアで高速鉄道 開業

中国の巨大経済圏構想「一帯一路」の主要プロジェクトとして建設が進められてきたインドネシアの高速鉄道「WHOOSH」が当初の計画より4年遅れで開業した。開業を宣言したジョコ大統領は“高速鉄道の開業は国の発展につながると強調した”。最高時速350kmの高速鉄道の開業で首都・ジャカルトとバンドン間の移動時間は3時間からおよそ40分に短縮される。この国有プロジェクトは主に中国の国有企業からの資金援助を受けており、インドネシアの国有企業と中国の鉄道会社による合弁会社が運営している。地下鉄MRTやジャカルタ首都圏高架鉄道LRTにつぐインドネシアの大量の輸送業界に大きな変革をもたらすとみられている。高速鉄道はスラバヤまでの延伸も検討されている。一方、バンドンの駅が町の中心から1時間離れたテガルナルにあることを批判する声も出ている。

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K-POPアイドル タイで韓国観光のPR

韓国KBSのニュース映像を紹介。K-POPコンサートにファンがかけつけ開催された。タイ市民は韓国料理や民族衣装を着たりしている。コロナ禍で急減した観光客誘致のためにタイで行われた観光フェスティバルはバンコク市内の若い人が訪れる4つのスポットで同時開催された。大きな規模のイベントだ。もっと便利に観光できるよう準備すると韓国側は強調した。イベント以外にもっと繊細な準備が必要だとニュースでは伝えていた。

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バンコク(タイ)韓国韓国放送公社
主なニュース

ウクライナの首都キーウでEUの外相会議が開かれた。EUにまだ加盟していない国で外相会議が開かれるのは初めて。ウクライナへの支援の継続に揺るぎはないという結束を強調する狙いがあるとみられる。しかしスロバキアの議会選挙で軍事支援の停止を訴える野党が第一党となるなど結束の乱れが懸念されている。

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キーウ(ウクライナ)欧州連合
(エンディング)
あすは

あすの番組宣伝。

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ナゴルノカラバフボリビア
“密林の王者”再び森へ

”密林の王者”再び森へ。ボリビアからの映像が流れた。獣医師らが手塩にかけ育ててきた希少な2羽の鳥。”密林の王者”とも呼ばれるオウギワシ。5年前。森林伐採が進む地域で保護された。成鳥になり自然に帰されることに。今後は衛星を使い2年間見守られる。

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