中国の人口が減少に転じた。現在の人口は14億人余りで、来月にはインドに抜かれる見込み。中国では爆発的な人口増加を受けて「一人っ子政策」が制定されたが、少子化が始まってから2016年に緩和され2人目までの出産、2021年に3人目までを認めている。背景には都市部での貧困の拡大などがあり、新たに夫婦となる「婚姻数」が過去最低を記録、全国での出生数が1年で1割減と少子化が加速している。高齢化も深刻で、一人っ子政策で生まれた世代が介護にあたることも指摘されている。浙江省・杭州市では高齢化対策と子育て支援のモデル地区が作られ、自治体と国の支援によるすべての世代の共生を模索している。地方の農村部では全体の4割で人口減少が進んでいるとの指摘もある。内モンゴル自治区では大規模な団地が建設されたが人口が増えず、手厚い医療や先進的な教育を導入しアピールするなどして移住者を呼び込んでいる。