国際報道 SPOT LIGHT INTERNATIONAL
アメリカ国民の中で、キリスト教徒は60%を超えるといわれている。トランプ大統領や政権としては、キリスト教徒全体からより幅広く支持を得たい思いがある。トランプ政権側は、キリスト教ナショナリズムを意識しながらも、表立って押し進めているわけではない。何故かと言うと、キリスト教徒の間でも、キリスト教ナショナリズムは極端だとか、政治に近づきすぎだという懸念の声もあるから。一方、キリスト教ナショナリズムを指示する人たちは、トランプ大統領の信仰心や人柄を評価するというよりも、民主党政権下で、政教分離が強調されすぎた、キリスト教的価値観が軽視されている、失われていく危機感を感じている人が多い。トランプ大統領とキリスト教ナショナリズムを指示する人たち、それぞれの利害や思惑が一致して、相互依存の関係にあるともいえる。トランプ大統領がイランに対して、強硬な姿勢を崩さないのは、キリスト教ナショナリズムを指示する人たちをコアな支持層とみなして、しっかり掴んで離したくないという思いもうかがえる。去年発表された、キリスト教ナショナリズムに関する調査では、強く指示する・共鳴すると答えた人は30%に留まっている。保守派の支持層の中での変化だが、2024年の大統領選挙では、福音派など保守派がトランプ大統領の返り咲きを後押しした。しかし、イラン情勢をきっかけに、イスラエルを全面的に指示することを重視する層、もう一つはアメリカ第一を重視し、国外への介入に反対する層の間に、亀裂も見え始めている。共和党にとっては、さらなる不安要素もある。保守派の牙城とされてきた南部テキサス州で注目されている民主党の異色の新生の存在。タラリコ氏という議会上院議員の候補。共和党の候補と中間選挙で激突する。タラリコ氏は、キリスト教的価値観を全面に打ち出して、共和党支持者からの票の取り込みを図っている。仮に、タラリコ氏が勝利すれば、全米に与える衝撃は大きい。
