Nスタ (ニュース)
まもなく創業100年のコメ店では、毎日炊きたてのコメを使ったおにぎりを販売していて、昼時には”老舗の味”を求める客で賑わう。一年前は約20種類のコメが並んでいたが、去年の夏以降仕入れられる量は2~3割ほど減っている。売るコメが足りないのに、増える客。一家族2キロの購入制限を設け、倉庫に残るコメを量り売りしてしのいでいる。農水省が今週発表した、全国のスーパーでのコメ5キロあたりの平均価格は、18週ぶりに下がったが値下がり幅はわずか19円。備蓄米の出荷量は落札量の3割ほどにとどまっている、事態は打開できるのか。きょう備蓄米の倉庫を視察した、自民党の小野寺政調会長。流通を円滑化するため、放出したコメを政府が1年以内に買い戻すとの条件を撤廃する考えを明らかにした。買い戻しの制度そのものをなくすわけではないとしている。玄米で保管されている備蓄米、現在は卸売業者の段階で精米する必要があるため、作業が追いつかず流通が滞る原因になっている。政府は今年の新米が出回る夏まで、毎月備蓄米を放出する方針だが、消費者が実感するところまで価格は下がるのか試されることになる。