”境界知能”で苦しむ人たち 当事者と家族が語る「暗闇」とは

2024年10月18日放送 19:30 - 19:40 NHK総合
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茨城・筑西市で両親と3人で暮らす木村汐里さん。汐里さんが作文のタイトルにした「挟間にいる私」。それを示すのが18歳の時に受けた知能検査の結果。IQ=知能指数81。この数値は「境界知能」と呼ばれている。一般に知能指数は85から115が平均的で、概ね70を下回ると知的障害にあたるとされている。そしてその挟間に位置するのが境界知能の人たち。統計学上は日本の人口の約14%で7人に1人いるとされている。このうち日常生活に困難を抱えている人が少なくない。汐里さんが特に苦労しているのが計算。汐里さんは「1人での買い物は全部自分が計算しなきゃいけないので難しい」などと話した。小学生のころ通常学級で日々を過ごしていた汐里さん。しかし授業についていくことがやっとだった。中学生になると周囲との差を強く感じるようになる。毎日3〜4時間勉強しても成績は伸びず、教師からは努力不足ではないかと咎められてきた。汐里さんの成績が伸びないことを心配していた母・恭枝さんは、やればできるはずだと叱責することも少なくなかった。勉強に自信を持てなくなった汐里さんは中学校では不登校となり通信制の高校に進学する。この時期にコンビニや薬局などでアルバイトを始めたが、品出しやレジ打ちが思うようにできず辞めざるをえなかった。そして将来社会人として働く展望が持てなくなったという。次第に汐里さんは精神的にも不安定になっていった。一方で恭枝さんも娘にどう接したらいいか分からなくなっていた。汐里さんが境界知能だと分かったのは18歳の時。それ以降は恭枝さんとともに生活の困難を受け入れながら暮らしてきた。恭枝さんは買い物や移動の時の計画作りなど娘が苦手なことを全て手伝っている。恭枝さんは「境界知能ってだけだと支援も何もない。娘に何か頼るものがあったら安心できると思うが本当に心配」などと話した。そんな汐里さんが唯一自信を持てるのが文章を書くことだという。


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