ガイアの夜明け インフラ危機に挑む!
インフラ補修のプロ、山本さんに舞い込んだ大仕事。老朽化した長さ300メートル超えの橋を、これまで以上に強く美しく生まれ変わらせる。スケルトン工法の新たなチャレンジ。この日は強度のテスト、合格ラインは「1.5kN」。まずは、補強していない普通のコンクリートに力をかけると、すぐにひび割れコンクリートが意外なほどにもろいことがわかった。強度を上げた改良版スケルトン、1.5を超えれば今回の案件に使える。300メートルを超える巨大な橋を、スケルトンは守れるのか。結果は、合格ラインを超え改良版スケルトンは3.58という想定以上の数値を叩き出していた。
現場は長崎市にあった、改良版スケルトンによる補修を待っていた橋がここにある。20年前に開通した日見夢大橋、全長365メートル。近くには住宅街があり、万が一の事故も許されない。更に今回は、街と自然との調和も重視されることになり、古いコンクリートや補修の跡が透けて見えるスケルトンが仇となる。山本さんは改良版に秘策をこうじていた、一見白い塗料のような半透明。それでも内部に異変が起きると、外から見ただけでわかる。橋を作った建設会社からのたっての依頼だった。生活に寄り添うインフラ、美しさが求められることもある。建設業界の深刻な人手不足に加え、資材価格も高騰する中で今あるインフラを長く使い続けていきたい、それこそが山本さんの志。
山本さんは止まらない。向かったのは、以前補修したあの”名もなき橋”。そこにまたもや唯一無二の画期的アイデアがあった。