戦後80年特別番組 なぜ君は戦争に? (“終戦後”なぜ特攻に?)
当時の社会の空気を肌で感じていた人がいる。梅本さんが子供の頃に習った歌を今も覚えている。梅本さんの母・いとのさんは、地域の国防婦人会の幹部だった。出征兵士の見送りなどを通じて主婦たちを戦争協力へと向かわせた婦人会。梅本さんの家族には出征する男子がいなかったため、国のために役立っていないと周囲から圧力を受けていたという。そんな中、いとこが満州で戦死。その時梅本さんは、親戚で戦死者が出たことでお国のためになったと嬉しかったという。いとこの葬式は村を上げて行われた。国のために死ぬことが称えられていた。予科練からは戦地に行った約2万4000人のうち8割が戦死。大木と神馬さんの同期も半数近くが戦死。