情熱大陸 ミュージシャン いきものがかり
2月、いきものがかりが生まれた街、神奈川県海老名市。メンバーが3人から2人になってから初のホールツアーを、彼らは地元で始めた。この3年の間に、吉岡は母親となり、水野は執筆活動にもフィールドを広げていた。ツアー中とはいえ、2人にはそれぞれの仕事がある。吉岡の40歳のバースデーを、パーソナリティを務めるラジオ番組のスタッフが祝ってくれた。2人は10代からの付き合いだが、意外にも一緒に食事を楽しんだことはほとんどないという。水野は普段から、依頼された曲作りなどに追われている。
小学1年生のときに、金魚を世話するいきものがかりだった少年2人が、高校でバンドを組んだ。そこに同級生の妹が加わり、地元の路上で歌い始める。2006年にメジャーデビュー、たちまち紅白の常連になり、トップアーティストに名を連ねた。2021年に山下穂尊がグループを離れ、いきものがかりは新たな時代を迎える。小田和正は早くから彼らを高く評価してきた一人。
5月、全国ツアーの最終日に披露する新曲のリハーサルが行われた。タイトルは「会いたい」。これまでシングルA面はすべてタイアップだったが、今回は何の制約もない。夏に控えた路上ライブツアーでこの歌を育てよう…そんな思いがあるという。ツアーは札幌で始まった。初心に帰る意気込みで、全国8箇所のショッピングモールをめぐった。
ツアーを終えると「会いたい」のレコーディングが待っていた。それにしても、なぜ「会いたい」だったのか。