【解説】“トランプ氏の圧力” FBI長官 任期途中の辞意

2024年12月13日放送 4:21 - 4:23 NHK総合
国際報道 (ニュース)

レイ氏の辞意はトランプ氏の圧力に屈したものと言える。FBI長官の任期は10年。任期をめぐる議論はFBIの生みの親で初代長官だったフーバー氏が1972年に死去するまで半世紀近くにわたりFBIのトップを務めて巨大な権力を手にしたその反省から起こり、議会で任期を制限することになった。しかし、一方で議会ではFBIの独立性を維持し、長官を政治的な圧力から守る必要があるとして、大統領や議員の任期よりも長い10年を任期として設定。このためFBIの長官は本来であれば政治的な影響を受けずに大統領が代わっても辞任する必要はない。レイ長官も2017年に当時のトランプ大統領に指名されたが、バイデン大統領になってもそのまま職務を続けてきたしかしトランプ氏はFBIが機密文書を持ちだしの疑いでトランプ氏を捜査の対象にしたことでレイ長官と対立。先月には新たなFBI長官を指名するという異例の発表でレイ氏に辞任を迫った。新たな長官にはカシュ・パテル氏、FBIの抜本的な見直しを主張しトランプ氏に忠誠を誓わない政府職員を一掃する考えを示している。それだけに民主党はレイ長官の辞意に強い懸念を示している。レイ長官は辞意を表明した講演で法の支配とFBIの独立性の維持の重要性について強調した。


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