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石川県珠洲市を訪れた、かしゆかさん。伝統工芸に関心が高く、7年前から雑誌の連載で全国各地を取材してきた。尋ねたのは、27歳から珠洲焼を制作している珠洲焼作家の清水さん。地震で自宅県工房が半壊した。1年2か月経った今も、ほぼ地震当時のまま。能登半島の先端に位置する珠洲市は、地震と津波で1万以上の建物が被害に遭った。市内にあった窯場は全て損傷。未だに多くの職人が再開できておらず、清水さんも作品を作れていない。約1000点あった作品の内、残ったのはわずか。窯の構造で出来上がりが異なるのも特徴な珠洲焼。珠洲焼にとっての窯は作品の個性を決める命で、それが崩れてしまったことは積み上げてきたノウハウを失うことを意味する。市外に避難した職人の多くは辞める決断をしたという。清水さんは1年前から一人で崩れた窯のレンガ約1500個を少しずつ積み直してきた。伝統を途絶えさせないために、少しずつでも歩み続けていくという。春に窯を完成させ秋に火入れを予定しているという。復興の証しとなる最初の焼き上げの時に、かしゆかさんの作品も一緒に入れさせてもらうことになった。