ひるおび (ニュース)
リストラよりもポジティブな響きのある早期希望退職は定年を迎える前の社員に対し、通常の退職よりも退職金の割増しや再就職支援など有利な条件を提示す、定年前に退職を促す制度のこと。大手企業の場合、早期退職をすると普通の月収×勤続年数よりも1000万円割増金が出る所もあるという。そして、再就職先のサポートもしてくれるのだそう。企業が再就職支援サービス会社に委託金を支払い再就職支援をを行うというもの。シニア世代は再就職が心配・不安という人もいるというが、そこの悩みに特化した会社があるという。それが「BEYOND AGE」。この会社はシニア世代に特化し、転職・独立を支援する人材会社で50歳以上が対象。早期希望退職制度で退職した後に転職活動をする人がこの数年で増加している。しかし、1つの会社に勤め続けていたことで履歴書や経歴書の書き方がわからない人も多いという。どんなサポートをするのか。もともと不動産会社に勤務していたというAさんの例を紹介。52歳のときに早期希望退職制度を利用し転職。不動産コンサルティングとして独立。退職金を元でに独立し、人脈を活かして活躍することができている。元製造会社勤務のBさんは59歳の時に早期希望退職制度を利用し製造業からコンサルティング会社に転職。海外との交渉などを多く担当していたBさんは他業種でも得意の英語のスキルを活かして活躍している。こうしたマッチングを行っているのが「BEYOND AGE」だという。
「BEYOND AGE」市川大和代表はこれまで勤めていた大企業の水準を下げられない、仕事内容も下げられない人とのマッチングが難しいという。元医療系メーカー勤務のシニア世代Cさんの例。Cさんは約9カ月で400社ほどの求人に応募も1社も決まらず、決まらない理由は希望条件が高いということ。前職と同じくらいの年収を求めていたのだそう。前職は1000万円近く、求人先の中小企業では500万円程度。加谷珪一さんは「日本はいままで長く勤めていた人はできるできない関わらず給料が高め、会社の規模が大きいだけで給料が高めというちょっと歪んだ体系だった。これからはジョブ型といって仕事に対してお金を払う時代になっていくと思うので、大分緩和されると思う」などコメント。
早期希望退職制度について街の声を取材。肯定派の60代会社員は「転職もしやすくなってきていると思うし、1つの会社に長くいることがそんなにいいことなのかっていう気は最近している」などコメント。肯定派の60代会社役員は「いい環境のところに移るっていうのは今はあるんじゃないか」などコメント。否定派の50代会社員は「安易に一時金に目がくらんで辞めるのはちょっと大変かな」などコメント。また別の否定派50代会社員は「しがみついている感じであればある程度の年齢まで収入が約束されるが、早期希望退職してしまうと退職した後どうなるんだろうっていう不安がある」などコメント。企業として早期希望退職はどういう影響があるのか加谷珪一さんは「人件費削減「社員の若返り」「円満に人員の整理」という利点があるとしている。一方で「優秀な人材が流出してしまうリスクもある」という懸念材料も指摘もしている。
シニア世代の就職をサポートしている「BEYOND AGE」市川大和代表は「人生100年時代、シニアになっても働き続けるなら50代~60代が転職をして次のキャリアに進むことは長い目で見ればプラスになる選択肢。早期希望退職はいいきっかけを会社から作ってくれたという捉え方でポジティブに考えてもいいと思う」などコメント。加谷珪一氏は「価値観やライフスタイルは人によって変わってきている。選べる社会が良い。早めにセカンドキャリアを考えたいという人はそれでも良いだろうし」などコメント。