時論公論 (時論公論)
アメリカ大統領選ではドナルド・トランプ氏がカマラ・ハリス氏を破り、同時に行われた議会選挙で共和党は上院で多数派となった。下院でも多数派を維持する見通しで、トランプ氏は強い政権基盤で2期目をスタートさせることになる。トランプ氏は政権に女性、若手を登用し、多様性への配慮が窺えるが、共和党内でも物議を呼んでいるのがピート・ヘグセス氏、マット・ゲーツ氏、ロバート・F・ケネディ・ジュニア氏。ヘグセス氏はFOXニュースの司会者で、性的暴行を告発した女性に和解金を支払ったことがある。ケネディ氏はワクチンに懐疑的で、連邦レベルの大麻合法化を唱える。また、選挙戦支えたイーロン・マスク氏、ラマスワミ氏はアメリカ版の事業仕分けを行うとされる。2期目の大統領は3期目の再選ができないため、中間選挙後は求心力の低下が通例。トランプ氏のロールモデルは第7代大統領のアンドリュー・ジャクソン。先住民の強制移住など歴史的な評価が分かれるが、政治エリートと戦った民衆の大統領として名を残している。