時論公論 (時論公論)
イスラエル軍とハマスの戦闘が開戦から10か月を迎えた。国連人道問題調整事務所はイスラエル軍による学校への攻撃は21回に及び274人以上が犠牲になったとして批判している。先月31日、ハマスの最高幹部が殺害された。ハマスはイスラエルによる暗殺と断定し報復を宣言。30日にはヒズボラの司令官がイスラエル軍の攻撃で死亡し、ヒズボラはイスラエルに対し報復を行うと警告している。こうした状況からイランが対イスラエル攻撃を近々に行う可能性が高いと専門家は指摘する。
ネタニヤフ首相は最高幹部の殺害によってハマス壊滅にむけた成果をアピールする思惑があると見られる。今後の影響は、停戦・人質解放交渉への影響は不可避なことやイランなどの報復を招くリスクがある。事態打開に向けた関係国の外交努力が活発化している。しかし交渉の再開・報復の自制はいずれも困難との悲観的味方が支配的。