- 出演者
- 矢内雄一郎 池谷亨 片渕茜 平出真有 佐野一彦 糸島孝俊
オープニング映像が流れた。
アメリカの民間調査機関・コンファレンスボードが発表した9月の消費者信頼感指数は98.7と前月から6.9ポイント低下した。市場予想を下回り、低下幅は2021年8月以来最大。現状を示す指数と先行きを示す期待指数がそろって低下した。発表元は「労働市場に対する懸念が反映された」と指摘している。
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アメリカの7月のS&Pケース・シラー住宅価格指数はアメリカ全体で1年前から5%上昇した。伸び率は5か月連続で縮小している。また、主要20都市でも伸びは減速し、1年前から5.9%のプラスだった。高い住宅ローン金利が続いていることが重荷になったとみられる。
FRBのボウマン理事は24日、先週のFOMCでただ1人0.5ポイントの利下げに反対した背景について「景気悪化のシグナルと受け取られかねないため」と説明した。さらに中立金利の水準は新型コロナの感染拡大前より大幅に上昇している可能性や、インフレの上振れリスクにも警戒感を示した。ボウマン氏は0.25ポイントの利下げを主張していた。
東海東京証券アメリカ・柴田さんは24日のニューヨーク株式市場について「市場全体としては小動きとなり、主要指数は小幅な動きにとどまった。一方で中国人民銀行が利下げや株式市場への16兆円あまりの流動性支援を行うことを発表し、米国上場の中国企業・ADRはほぼ全面高となった。また、ラスベガス・サンズやウィン・リゾーツなどのカジノリゾーツ銘柄をはじめ、中国での事業ウェイトの高い銘柄が買われた」と述べた。また、柴田さんは「円キャリートレード」に注目しているそうで、「円キャリートレードは金利が低い円を調達し、金利が高いドルなどに転換して運用する投資手法。先月、円キャリートレードの巻き戻しが一斉に行われたことで急速な株安や円高が起きたとされているが、私はまだ収束していないのではないかとみている。海外への貸出残高を見てみると、円キャリートレードが加速した2020年以降、ドル円との相関性が高まる過程で増加しており、そのかなりの部分が円キャリートレード分と推定される。足元のデータはまで出ていないが、ピーク時で620兆円以上あった海外資産が2020年以前の水準まで急減したとは考えづらく、円キャリートレードのポジションは解消されていない可能性がある。実際に投機筋はまだ円キャリートレードの巻き戻しが起きると考えている様子。デリバティブ市場ではこれまで売りが優勢だったが、買いが優勢に転じている。これは今後さらに円高になるとみている投機筋が増えていることを示唆している」などと述べた。
金利・商品・応酬株式・株式先物の値を伝えた。
けさのゲストは東海東京証券・佐野一彦さんと、株買いの見通しはピクテ・ジャパンの糸島貴俊さん。コンファレンスボードが発表した9月の消費者信頼感指数について糸島さんは「アメリカの消費はコロナ以降ずっと堅調。過剰貯蓄・堅調な労働市場・株高による資産効果が大きい。その中でコロナ禍で積み上がった過剰貯蓄は今年の前半には消滅していると思う。労働市場の悪化が続けば、株安を通じ消費が落ちる懸念がある。そこで注目しているのが労働市場。特に足元の数字も12.5ということで前月の16.4を下回っており、今後の失業率の上昇が示唆されている結果だった」などと話した。
為替の値動きを伝えた。
両備システムズ・鈴木恭輔が電話できょうの為替について解説。ドル/円予想レンジ:142.30円~143.80円。きのうは米国消費者信頼感指数が大幅に下振れドル安が進行。本日も手掛かりに乏しい展開。ドル軟調地合いが続くとみている。注目ポイント:米欧・不確実性の差の変化。経済政策不確実性指数の構成要素:新聞が言及した回数、先行きに控える税制、政策変更の数、エコノミストによる経済見通しの不一致度合いがある。グラフ「経済政策不確実性指数:米国、ヨーロッパ圏」をもとに、ヨーロッパの方が米国に比べて慢性的に不確実性が高い状況。ユーロ安の材料にもなりえるが、ユーロドルの長期的なトレンド形成で重要な役割を果たしているのは不確実性の差の動きだと解説。差を生む要因については、米国は労働市場、ヨーロッパはインフレにそれぞれ大きな課題を抱え、一方向に差が広がりにくい状態。一方で、政策面は米国大統領選挙のインパクトが突出している状態のため、今後は大統領選挙に向けてはドル安の流れの中、ユーロドルでは堅調地合いが当面継続と想定。ユーロ円はドル安に押される形で154円近辺まで値を切り下げる展開を視野に入れていると解説した。
債券市場の値動きを伝えた。
世界の株価の値動きを伝えた。
ピクテ・ジャパン・糸島孝俊さんがスタジオできょうの株価の見通しについて解説。日経平均予想レンジ:3万7500円~3万8300円。米国は小高くかえってきたが、為替は円高。きょうは為替に左右される一日。物色は期末ということで配当銘柄が買われるかどうか、中国関連株が物色されるかに注目。注目ポイント:「戻り売り」スタンス継続か。グラフ「日経平均」。引き続き戻り売りスタンスと考えている。当面のレンジは高値が3万9000円前後、安値が8月5日の3万1000円前後とみている。10月、11月のどこかで3万5000円前後~3万1000円前後へのレンジの下限に近付き、二番底になる可能性もある。10~11月の下落要因:日米金利差縮小による円高→輸出関連企業の業績下方修正リスク。日米金利差が一段と縮小すれば再び円高が進み、日本株には逆風。日銀金融政策決定会も12月19日か年明けの会合で追加利下げの決定がなされる可能性が高い。自民党総裁選もどの候補が勝利するかで為替にも影響を受ける。また、2つ目の要因としては、アメリカの大統領選挙の行方・地政学リスクなどによる企業容積の鈍化懸念になるなどと解説。
日銀・植田和男総裁は、大阪・大阪市で講演し「追加利上げの判断は、不確実性を踏まえたうえで、適時、適切に行う」と述べた。円安の修正や輸入物価上昇率の鈍化など金融環境を慎重に見極める姿勢を強調した。植田総裁は「先行きの不確実性も大きい」とし、海外経済や資本市場の動向を注視する考えを強調した。
中国の中央銀行に当たる中国人民銀行は、金融機関から一定の割合で強制的に資金を預かる預金準備率を近く0.5%引き下げると発表した。中国人民銀行・潘総裁は会見で、預金準備率を近く0.5%引き下げる方針を明らかにするとともに、新たに政策金利と位置づけた7日物短期金利を0.2%引き下げ、1.5%にする方針を発表。これにともない、住宅ローンや企業向け貸出金利も引き下げられる見通し。藩総裁は、こうした金融緩和を通じ「市場に1兆元(約20兆円)の資金が供給される効果がある」と説明。不動産市場の低迷で経済が減速するなかで、景気をてこ入れするねらいがあるとみられる。
立憲民主党が両院議員総会を開き、野田新代表のもとでの新たな執行部の人事を決めた。野田代表は両院議員総会で、幹事長に、小川淳也前政調会長を起用するなどの新たな執行部の骨格人事を提案し承認された。小川幹事長は「総選挙を目前に控え、自らの役割を自覚し、誠心誠意、全身全霊で取り組みたい」と述べた。新執行部は国会内で、日本維新の会や共産党、国民民主党の党首らと面会。今後、次の衆院選での野党間の連携に向けた調整を本格化させたい考え。
日本製鉄は保有する韓国の鉄鋼大手・ポスコホールディングスの株式すべてを売却すると発表した。売却額は1150億円程度を見込み、売却後も技術交流などの提携関係は継続する。米国の鉄鋼大手・USスチールの買収計画を進める日本製鉄は、今回の株式売却などを通じ資本効率の向上を狙う。
トヨタ自動車は、2025年4月までの自社株買い取得枠の上限を、1兆円から1兆2000億円に拡大すると発表。金融機関の売却の意向に応じて、自社株のTOB(株式公開買い付け)を実施したところ、応募株数が予定株数を上回った。上限枠の拡大で、従来の残額と合わせ最大3155億円分の追加取得が可能になる。上限枠拡大についてトヨタは「足元の株価水準等を勘案した」としている。
東京大学は、来年度の入学者から、年間の授業料を10万円あまり引き上げ、64万2960円にすることを決定した。授業料の値上げは20年ぶり。一方、経済的に厳しい学生に配慮するため、授業料を免除する支援策の拡充も決めた。
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