ジャンプの夢〜現代版トキワ荘 まんが道〜

2024年11月23日放送 4:51 - 5:08 テレビ朝日
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東京・日野市で両親に手伝ってもらいながら東京に引っ越してきたのは中村温人さん。中村さんはプロの漫画家を目指している。温人さんが入居する古い団地は、漫画家の卵ばかりが入居する多摩トキワソウ団地。トキワ荘団地といえば手塚治虫を筆頭にその後の漫画界を牽引する巨匠たちが共同生活をし、切磋琢磨していた場所。令和のトキワ荘は、漫画家を目指す若者を支援するNPO法人がシェアハウスとして運営している。住民は50人。中村さんは多摩トキワソウ団地に引っ越しを行い、住人の皆へ挨拶をした。トキワソウ団地は、光熱費・通信費込みで5万5000円。入居期間は原則1年更新でその間に実績が認められなければ退去しなければいけない決まり。かつてマンガの世界はジャンプ、マガジン、サンデーの三代少年誌を頂点とする非常に狭き門だった。しかし今では漫画家の卵たちのSNSをみて、漫画編集者の方からスカウトする時代。コミック史上は年々電子コミックがシェアを広げ2019年には紙媒体とシェアが逆転。WEBマンガなら印刷もせずにページ数は無限。漫画家の裾の尾は着実に広がっている。温人さんは2つの賞を獲得している実力派。しかし上には上がいて、連載をもつプロの漫画家も。
今漫画家の世界は、紙雑誌連載、アプリ連載、読み切り掲載、マンガ賞受賞、その他と大きくわけてこうした構造になっている。北海道出身の上野さんは成人向け漫画を描いているというが、そのマンガに関しての担当編集者との打ち合わせをしていた。しかしアダルト漫画での収入は年に470万円。その稼ぎでアシスタントを一人雇っているために生活は楽ではないと、トキワ荘をでていけないという。トキワ荘にはもうひとりアダルト漫画で大ヒットした人が去年5月にダウンロードサイトに一冊を売上9万3千本を売り上げた。上野さんも大野さんも、目指すは少年誌での連載。入居したばかりの中村さんは担当編集者から自分の描きたいジャンルの漫画を描いてもいいと許しがでたという。
翌日に中村さんが向かったのは少年サンデー編集部。下書きした漫画を出していた。鹿児島出身の中村峻さんは九州大学大学院の芸術工学府修了。就職後に3年間で375万円を貯金し退職。去年6月にトキワ荘にやってきた。トキワ荘に来て2ヶ月後に担当編集者がついた。担当編集者の武者さんは数多くのミリオンセラー作家を生み出している。この日はアニメをプロデュースする会社が主催する漫画トーナメントの打ち合わせ。勝ち抜けばWEBで連載するチャンスがある大舞台。中村さんはそんな担当編集者の武者さんに不満を抱いているという。この日、上野さんを尋ねた中村さんは先輩漫画家としての意見をもらったが自分の生きてきた人生を何らかの形で漫画に反映させたいという。漫画を描いたらみてもらうのがトキワ荘の日常。
平成の時代にも、漫画家の卵たちが暮らすトキワ荘があった。今から17年前に5LDKの一軒家をかりあげてそこに若者が切磋琢磨しながら出版社へ自作漫画を持ち込み、夢を語らい合っていた。当時20歳だった樽谷純一さんは当時描いた漫画を憧れのジャンプに持っていっていた。あれから17年が経過し樽谷さんは38歳に。


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