NHKニュース7 (ニュース)
ウクライナ・ゼレンスキー大統領が2年2か月ぶりに、NHKの単独インタビューに応じた。まず語ったのは、戦争の終結に向けた道筋について。ロシアの侵攻から2年5か月。今も厳しい状況が続き、今月は、ロシアの大規模なミサイル攻撃で、首都の小児病院などが被害を受け、全土で40人以上が犠牲になった。ロシア軍はウクライナが去年の反転攻勢で奪還したとしていた東部や南部の拠点を再び掌握し、攻勢を強めていると見られる。ゼレンスキー大統領は、ロシアが領土を占領している現状のまま、停戦を求める声には応じられないと強調した。ウクライナが重視してきた、領土の一体性などを巡る具体的な議論を関係国と始め、段階的にどんな行動を取るか、11月末までに計画を作る方針だという。その和平の行方に影響を与えると見られるのが、秋の米国大統領選挙。返り咲きを狙うトランプ前大統領は、ウクライナ支援の継続に消極的ともされている。ウクライナ政府は今月、ハリス副大統領とトランプ氏、双方の陣営と接触した。このうちトランプ氏について、電話会談を行った際、ウクライナに招待したことを明らかにした。一方、日本についても、その行動が重要だと訴えた。さらに、太平洋地域のリーダーとして、ほかの国に対する影響力や、ウクライナの復興に向けた協力にも期待を示した。