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先週、アメリカ・トランプ大統領と南アフリカ・ラマポーザ大統領がホワイトハウスで会談した。トランプ大統領は「南アフリカの白人農民が大量虐殺されている」と主張。しかし、その際に提示した写真がコンゴ民主共和国で撮影されたものと判明。南アフリカで去年4月~12月までに殺害されたのは2万人弱、うち農場関係者は36人で多くは黒人。トランプ大統領の発言の信憑性には欠けるとされている。南アフリカ共和国の人口は6200万人、面積は日本の3.2倍。17世紀以降、オランダやイギリスなど白人が支配し、黒人は土地を奪われ奴隷として扱われてきた。1948年以降、白人支配者による黒人の「人種隔離政策」(アパルトヘイト)が始まった。南アフリカでは白人、インド人、アフリカ人と人種が分類された。ビーチやベンチには白人専用、白人以外の札が掲げられ、公園・ホテル・レストランなどあらゆる場所で白人と白人以外で分類された。異なる人種での結婚は禁止され、居住区も人種別に指定されていた。国際社会からの非難を受けて1994年にアパルトヘイトは廃止された。現在、白人以外の人口が90%を占めるなか私有地所有率は4%。現在も白人支配の負の遺産が残されている。このため、トランプ大統領の発言は嘲笑の対象となっている。南アフリカはガザ地区を攻撃したイスラエル軍に抗議し「集団殺害」にあたるとして国際司法裁判所へ提訴した。アメリカはイスラエルを支援しているためガザ地区を支援する南アフリカに大きな不満があり言いがかりをつけた。南アフリカは鉱物資源が豊富なため取引材料にしようとしているのではないか。