世界が絶賛!ニッポンのすごいモノ (世界が絶賛!ニッポンのすごいモノ)
「TOTOミュージアム」はTOTOの創業の精神やトイレの歴史・進化などを学べる施設。TOTOは1918~1970年まで食器の製造・販売をしていた。2007年にTOTO株式会社に商号を変更。TOTOの由来は、旧社名の東洋陶器。下水道が整備されると共に衛生陶器の需要が増加し現在の会社の形となった。便器は焼く過程で10%ほど縮む。戦後まだショールームが無かった頃はミニチュアを客に見せていたという。展示されているトイレバイクはTOTOの環境への取り組みをPRするために製作された。2011年にバイオガスを燃料に小倉から東京までを約1カ月かけて横断した。
トイレの進化の過程を紹介。現在和式便器の出荷は1%未満。昔のトイレは水を上から落とし重力を利用して流す方式だったが、効率の良い洗浄の開発と共にタンクは下になった。その後タンクと一体化しスッキリした見た目に進化した。また節水技術も進化している。1970年代の高度経済成長期の水不足を背景に節水便器の開発に着手。1976年には13Lの節水便器を開発し、少ない水量で高い洗浄効果を得られるトルネード洗浄で現在は3.8Lにまで進化した。1980年にウォシュレットが誕生し、40年以上変わらないのはお湯の出る角度とお湯の温度。43°の角度はお尻を洗浄した後の水がノズルにかからない角度。38℃の温度は約300人の社員がテストをして快適さを追求した。
TOTOミュージアムではサイズ違いのトイレを座り比べられる体験コーナーもある。お相撲さん用は便座が分厚く、便座と便器の当たりが多いことなどが特徴。両国国技館ができた時に開発したもの。男女とも立ったまま小便ができるサニスタンドは1964年の東京オリンピックが開催された国立競技場の一部の女子トイレに設置された。TOTOは日本を含め18の国と地域で事業展開をしている。赤道に近い国では電気を使わず水圧で洗浄するエコウォッシャー機能付き。ヨーロッパではデザイン性を重視している。ミュージアムショップで人気なのはトイレットペーパー型の川柳集。