ゲームゲノム (ゲームゲノム)
キーワード1つ目は「好奇心かきたてる”謎”」。シリーズ史上最も怖いとされる「バイオハザード7」の主人公のミッションは行方不明の妻を探し出すこと。プレイヤーは自由に視点を変えながら探索し、妻探しの手がかりを見つけなければならない。さらなる手がかりを探して屋敷に入ると中は真っ暗、懐中電灯を頼りに不気味な屋敷の中を進むとプレイヤーが触れられるアイテムが出てきた。探索を進めるとビデオテープを発見、再生してみるとプレイヤーが居る屋敷の映像が流れた。映像にはアンドレの無惨な姿が映っていた。竹内潤は人間の好奇心と恐怖心をうまく誘導してゲームにつなげていくのがバイオハザードのやり口だと話した。
キーワード2つ目は「息つかせぬ敵との距離感」。突然、謎の男に襲われた主人公は目を覚ますと狂気じみた謎の家族に囲まれていた。家族がいなくなった隙に脱出しようと屋敷を探索していると、父親・ジャックに見つかってしまった。追い詰められ、持っていたナイフで戦うことになった。逃げながら武器を探していると銃を発見した。しかし、遠くから撃っても命中せず、ジャックに詰め寄られて襲われた。敵が迫りくる恐怖の演出はシリーズ第1作からの伝統。バイオハザードの生みの親・三上真司が敵との距離感でこだわったのはブラインドに潜む恐怖だと話した。距離感をつかめないことが恐怖を募らせるという。バイオハザードの通路の幅は90cmに設定してあり、バイオハザード7でも90cmの幅を受け継いでいる。
バイオハザードの恐怖を生み出す仕掛け「視点」。第7作と8作は一人称視点でゲームが進行する。プレイヤーが主人公の目線になることで圧倒的な没入感で迫りくる恐怖をリアルに体感できる。4~6は主人公の背後からの目線で進行する三人称視点、1~3は監視カメラの映像を通して進行する客観視点だった。
バイオハザードで一息つける場所がセーフルーム。ここではアイテムの出し入れやセーブができる。プレイヤーがゲームをクリアすることを諦めないように設けた部屋だという。バイオハザード7でもセーフルームのシステムが踏襲されている。竹内潤はセーフルームで安心するからこそ次が怖くなると話した。
バイオハザードの恐怖の正体「”制限が生む焦燥感」。バイオハザードにはセーブ回数やアイテム所持数に制限がある作品もあり、銃を撃ちまくっているとすぐに弾切れになり、弾数を温存するために多少のダメージを覚悟で逃げ回ろうとしても回復アイテムの入手場所・数も制限されている。また、敵を何発の銃弾で倒すことができるかプレイヤーが把握できない曖昧さも恐怖の一因で、一度倒れてもまた起き上がり襲いかかってくる敵もいる。
キーワード3つ目は「時代とともに変化する敵」。バイオハザードではゾンビが敵として登場した。しかし、バイオハザード7では普通の人間が敵となる。バイオハザード7の最恐の敵が理性を失った妻・ミア、プレイヤーは攻撃することへの恐怖にも襲われる。最後に竹内潤は恐怖を乗り越えることでバイオハザードは完結するなどと話した。