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トランプ大統領はバイデン前政権の政策を大きく転換させ、みずからが掲げてきた公約を迅速に実現させる姿勢を鮮明にしている。地球温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」から離脱する大統領令やWHO(世界保健機関)から脱退する文書に署名した。米国はWHOの予算の5分の1を出している最大の資金拠出国で脱退すれば、新たな感染症への世界的な監視体制が弱まることが懸念されている。英国が環境規制を進める中、米国の新政権は気候に対する懸念を捨てた。温室効果ガスの排出量世界第2位の超大国として気候に関する米国のリーダーシップは本当に重要。トランプ大統領の姿勢に刺激されてロシアやサウジアラビアなど他の化石燃料国も、国際交渉を妨げようとするかもしれない。また、ライバル国にチャンスを与えることになるかもしれない。トランプ大統領は以前からWHOに批判的で新型コロナウイルスのパンデミック対応を誤り中国寄りだと非難してきた。米国が脱退すれば結核やマラリア、ポリオ、HIVといった世界規模の対策に多大な影響が出るのは必至。WHOは、この決定を遺憾に思うとしながらも米国が1年後に完全に脱退する前に考え直すことを望むとしている。