フィルムカメラ 修理に重なるそれぞれの時間

2026年6月18日放送 18:32 - 18:39 NHK総合
首都圏ネットワーク 未来への交差点

フィルムカメラはかつて各家庭に普及し、家族の時間を記録してきた。全盛期の1997年には3600万台余が出荷されたが、デジタルカメラが流通し始めると10年後には約80万台に激減。今ではほとんど製造されていない。デジタル化やAIの広がりで暮らしが急速に変わりつつある今、変わらずに大切にされている価値に焦点を当てて未来へのヒントを描き出す。きょうは古くなったフィルムカメラをあえて修理する人たちとそこに交わる時間を見つめる。
東京・練馬区にある小さな工房はフィルムカメラ専門の修理教室。持ち込まれるのは思い入れのあるカメラや壊れた中古カメラ。自ら直したカメラで撮影を楽しむ人もいる。修理教室を開いた元カメラマンの東哲哉さんはフィルムカメラの修理を始めて15年、1000台以上のカメラを直してきた。昭和初期にフィルムカメラの製造会社を経営していた亡き祖父が作ったカメラを直すために教室に通う男性は自分の手で直すことで、祖父が生きた時間に触れることができるのではないかと考えている。効率や便利さが重視される現代社会。手間をかけて修理をする時間そのものに意味を見出す人もいる。中野望愛さんは2年半ほど前から教室に通っている。直っていくカメラに自らの心を重ねるようになっていった。例え古びたカメラでも手間をかけて大切に扱えば愛おしく感じられる。物を直すことは自分に向き合うことにつながるという。東さんは「ものを大切に扱う時間は自分のことも大事にしたような気持ちになる。悩みやうまくいかないことに対しても、その心持ちはいきるんじゃないか」と語った。


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練馬区(東京)

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