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日刊水産経済新聞・斎藤耕如報道部長は「今安くてお得な魚はサンマ。去年が過去最低だったが今の段階で2倍くらいの水揚げが出た」と話した。他にはマイワシをあげた。マグロの新たな部位として「茜身」が注目されている。斎藤報道部長は「神奈川の三崎漁港周辺で新しい名前を募集して10月に茜身という名前になった。茜身の一番人気の調理法はタレ焼き。茜身はマグロの血合い部分で保存技術が進み刺身でも食べられる。神奈川県の研究チーム・水産研究教育機構・世古卓也研究員は「茜身はマグロの血合い筋の部分。セレノネインと呼ばれる抗酸化能力の強い物質が豊富」と話した。セレノネインは生活習慣病などの元になる活性酸素を取り除く効果がある。様々な魚に含まれているが、特にマグロの血合いには多く含まれている。神奈川県水産技術センターはこれに注目し「血合い」を「茜身」と名付けてイメージを刷新し飲食店が一丸となって40種類ほどの茜身グルメを開発した。保存が難しく今は三崎限定のグルメだが加工品の開発も進める予定。
日刊水産経済新聞・斎藤耕如報道部長は「魚の水揚げが地球温暖化に伴う海水温の上昇などもあってまだまだ厳しい」と話した。日本の漁獲量は1990年に比べると著しく減少し、価格も上昇傾向で安定しない。そんなピンチを救うと期待されているのが安定供給できる養殖。なかでもかつてないおいしさを実現した新技術は「ハイブリッド」。近畿大学水産研究所は「ブリ」と「ヒラマサ」をかけ合わせた「ブリヒラ」を開発した。他にも「クエ」と「タマカイ」をかけ合わせた「クエタマ」などおいしいハイブリッド魚の開発が進んでいる。そんな中さかなドリーム・石崎勇歩は世界一を目指し、千葉の冨浦漁港でハイブリッド魚の養殖を行っている。養殖が難しいがおいしい魚として知られている「カイワリ」と養殖をしやすい「マアジ」を掛け合わせ、おいしくて養殖しやすい魚を開発しようとしたのが背景となっている。日本近海の魚は4000種以上いるが一部しか市場に出回らない。石崎勇歩はもともと大手食品メーカーにつとめていたが東京海洋大学の教授と知り合いおいしくて希少な魚をハイブリッド魚として養殖するため去年共同で企業した。経験豊富な地元の漁協との協力も得て金アジとカイワリのハイブリッド魚に成功した。このハイブリッド魚を60年以上魚を目利きしてきた豊洲市場・山治の山崎康弘社長に試食してもらった。山崎社長は「うまいよ、大丈夫だよ」と話した。この魚は来月、名前をつけて試験販売する。