ユイコの浜が教えてくれた 〜民俗学者 福島の6年〜

2025年3月9日放送 2:37 - 3:02 NHK総合
プライムふくしま (プライムふくしま)

東日本大震災で119人が犠牲になった福島県新地町。漁師が住んでいた釣師地区は津波により壊滅。住民らは高台の災害公営住宅に移住。ここに暮らす民俗学者の川島さんは、漁船に乗り込み漁の手伝いをしている。作業は深夜1時から始まる。川島さんの狙いは、現場で漁師らの暮らしや仕事を記録すること。日本中の漁村を調べ尽くしたと自負していたが、震災で考えが一転。震災では交友のあった漁師らのほとんどが犠牲に。地元漁師からの依頼で、様変わりした街の風土などについて書き残すことに。
東日本大震災で119人が犠牲になった福島県新地町で、その風土を書き残そうと活動している民俗学者の川島さん。共に活動する地元漁師・小野さんは原発処理水の放出に反対の立場。この街では海は神聖な場所とされており、それを穢されることに懸念を示している。川島さんは、自身の知見をこの反対活動に活かしたい考え。
東日本大震災で119人が犠牲になった福島県新地町で、その風土を書き残そうと住み込みで活動している民俗学者の川島さん。この街で続く慣習「ユイコ」とは、頼まれなくても町民同士で仕事を手伝い合うこと。川島さんは「厳しい海と向き合う中で育まれた慣習」と指摘する。この慣習は仕事以外の場にも適用。ある日の墓参りで漁師の小野さんは自分や親族以外の墓にも手を合わせていた。
東日本大震災で119人が犠牲になった福島県新地町で、その風土を書き残そうと住み込みで活動している民俗学者の川島さん。大型連休中、川島さんは漁師の小野さんと共に、親族の供養のため四国へお遍路旅。処理水放出からまもなく1年。漁に出ながら反対活動を続ける小野さんのため、川島さんは瀬戸内海の小島を案内。それぞれの街に風習があり漁の仕方も異なることを知ってもらう狙い。
東日本大震災で119人が犠牲になった福島県新地町で、その風土を書き残そうと住み込みで活動している民俗学者の川島さん。この街で続く慣習「ユイコ」とは、頼まれなくても町民同士で仕事を手伝い合うこと。これについて、川島さんは著書で「復興を底支えして後押ししたのは 以前からその地域に伝わっていたユイコなどの社会慣行」と指摘している。


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