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国連の演説でもアメリカ第1主義に一貫していた。そして今回は自らの支持者ではなく各国の代表に向けて語ったかたちだった。トランプ大統領が特に強調したのが移民問題と気候変動問題だった。トランプ大統領は「自由を享受してきた国々はこの2つに関する方針で急速に色あせている。もし再び偉大になりたければ強固な国境と伝統的なエネルギーが必要だ。」と述べた。国際協調を議論する国連の場で真っ向からそれを否定するもので、ニューヨーク・タイムズは「トランプ大統領が世界の指導者たちにレクチャーした」と皮肉交じりに伝えている。グテーレス事務総長はトランプ大統領より前に行った演説で「国連は道徳の羅針盤であり平和への力であり国際法の守護者であり危機にある人たちの生命線だ」としてその重要性を訴えた。国連は国際の平和と人権、SGDsを3本柱としている。しかしトランプ政権は発足後、国連に対し「国際平和」を実現するという目的に集中すべきだと繰り返し主張している。トランプ大統領とグテーレス事務総長は演説のあと会談した。トランプ大統領は「我が国は100%国連を支持する」と述べ、ここでは演説と打って代わり柔和ムードが演出された。一方でトランプ大統領は「国連が持つ平和への可能性は非常に大きいからだ」と述べ、やはり平和の実現に重点を置いたかたちで、双方の隔たりは大きいことに変わりない。国連は戦後80年、地球規模の課題に取り組んできた。その枠組を主導してきたアメリカが距離をとっている今、今後枠組みをどのように機能させていくのか国連は岐路に立っている、などと伝えた。