ブレイクスルー (ブレイクスルー)
心臓の筋肉を培養し、移植する心臓再生医療。医療ベンチャー・ハートシード社長・慶應大学医学部名誉教授・福田恵一がおよそ30年をかけて開発した技術。すでに初期段階の臨床試験に成功していたが、すでに次なる壁に立ち向かっていた。手術での患者の体の負担を軽減すること。現在の心筋細胞移植ではろっ骨を切断するなど術後も大きな負担が残る。新たに生み出したのがカテーテル。新たな道を切り開くためなら道具まで開発するのが福田の信念。研究への情熱と独自のアイデアで世界初の技術を次々と生み出す原点は福田が歩んできた壮絶な人生にあった。両親の病気をきっかけに医師という仕事を意識し始めた。浪人を経て慶應大学医学部に合格。大学卒業後は循環器内科の医師として患者と向き合う日々を送る。再び人との出会いが人生を変えた。「自分とほぼ年が同じの拡張型心筋症の患者を受け持った。全く治療法がなかった疾患なので、この病気が治せるような研究をしたらいいだろうと思った」と述べた。