経済小説「ハゲタカ」をはじめ、さまざまな人間ドラマを描く小説家・真山仁が未来を切り開く開拓者に迫る。心不全を治療する心臓再生医療。世界初の治療法に挑む医療ベンチャー・ハートシード社長・慶應大学医学部名誉教授・福田恵一。すでに臨床試験も開始し、実用化に近づく心臓の筋肉の移植。更なる技術革新に動き出していた。

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オープニング映像。

医療ベンチャー・ハートシード社長・慶應大学医学部名誉教授・福田恵一が開発した世界が注目する最新医療。心臓の筋肉が死んだり弱ったりすることで起きる心不全はがんに次ぐ日本人の死因の2位、心疾患のひとつ。心臓移植でしか回復できなかった心不全に挑む福田は心臓の筋肉を人工的に培養。ボール状に固めて強度を上げた。世界で初めてつくりだすことに成功した心筋球。つくりだしたのは細胞だけではなく、安全な移植手術を行うため独自に開発した注射針。さまざまな壁を独自のアイデアで乗り越え心臓再生医療の実現を目指す。心筋細胞移植は重度の心不全患者を対象に2年前から臨床試験を行っている。心臓再生医療の実用化に期待が高まっている。開発直後から心臓再生医療に世界の医療界が注目。2021年には世界の製薬大手ノボノルディスクとも開発、製造、販売で提携する最大655億円の契約を結んだ。今年7月には東証グロース市場の上場も果たした。東京女子医科大学病院（東京・新宿区）で心筋細胞移植の臨床試験が行われている。担当するのは心臓血管外科・新浪博士教授のチーム。心筋梗塞などで心臓の収縮機能が半分以下になった深刻な患者に血管のバイパス手術と並行して心筋細胞の移植を行っている。最新の6例目の臨床試験では新たな試み。これまでの3倍の1億5000万個もの心筋細胞を移植。先週、安全性も確認され、臨床試験に成功していた。

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心臓の筋肉を培養し、移植する心臓再生医療。医療ベンチャー・ハートシード社長・慶應大学医学部名誉教授・福田恵一がおよそ30年をかけて開発した技術。すでに初期段階の臨床試験に成功していたが、すでに次なる壁に立ち向かっていた。手術での患者の体の負担を軽減すること。現在の心筋細胞移植ではろっ骨を切断するなど術後も大きな負担が残る。新たに生み出したのがカテーテル。新たな道を切り開くためなら道具まで開発するのが福田の信念。研究への情熱と独自のアイデアで世界初の技術を次々と生み出す原点は福田が歩んできた壮絶な人生にあった。両親の病気をきっかけに医師という仕事を意識し始めた。浪人を経て慶應大学医学部に合格。大学卒業後は循環器内科の医師として患者と向き合う日々を送る。再び人との出会いが人生を変えた。「自分とほぼ年が同じの拡張型心筋症の患者を受け持った。全く治療法がなかった疾患なので、この病気が治せるような研究をしたらいいだろうと思った」と述べた。

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福田恵一がいつも心に刻んでいる言葉「SPOOLING ON FRESH SNOW」（新雪の上を滑れ）。福田恵一にとってのブレイクスルーとは「挫折してもあきらめず価値ある壁を越えること」。

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「ブレイクスルー」はテレ東BIZ・TVer・U-NEXTで配信。テレ東BIZでは真山仁の深堀りコンテンツも視聴可能。

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