NHKニュース おはよう日本 (ニュース)
今日発表された日銀短観で大企業製造業の景気判断を示す指数は3期連続で改善となった。日銀が今週後半に利上げの実施を最終判断する上で重視しているのが賃上げの動き。外食チェーンでは賃上げの動きが広がっており、焼き肉店などの運営会社では1600人近くの社員の給与を今年10月分からベースアップ含め平均で5.1%引き上げた。企業の人手不足は日銀短観にも表れている。従業員の数が過剰と答えた割合から不足と答えた割合を差し引いた指数は製造業・非製造業ともにマイナスで不足が多くなった。賃上げの原資となる企業の利益についてたずねたところ、今年度の最終利益の計画は大企業の製造業で前回調査から6ポイント上方修正された。日銀は企業の賃上げ姿勢について各支店ごとの評価を公表、大半の企業が来年度においても賃上げを行う必要があると考えていると分析している。日銀はこうした調査も踏まえ利上げの実施を最終判断することにしている。ただ中小企業にとって賃上げは簡単ではない。自動車関連の鋼材の販売・加工を行う会社では来年5月までの1年間の売り上げは前年同期比で約10%減の見通しとなっている。それでも来年春の賃上げに向け原資を確保しようと模索を続けている。
