ワールドビジネスサテライト (ニュース)
アメリカのテレビ番組でFRBの組織全体を検証する必要があると主張したベッセント財務長官。そのうえで、インフレはほぼ見られないとして“利下げは可能だ”との見方を示した。政策運営や利下げの妥当さについて言及するのは異例のこと。早期の利下げをめぐっては、これまでもトランプが度々要請。FRBのパウエル議長を“遅すぎる男”と批判してきた。さらにFRBが計画する本部の改修工事についても費用が莫大だと指摘。パウエル議長を解任させる理由にもなると示唆している。ただ、インタビューの放送後、ベッセント財務長官は自身のSNSで「FRBによる金融政策の運営は“宝石箱”のようで、その独立性を守るために外部から隔離させるべきだ」とFRBへの過度な干渉に対する市場の懸念を払拭するために火消しに動いた形。政権からの圧力について、クリーブランド連銀のロレッタ・メスター前総裁は「独立性が失われ、金融政策の運営が短期的な政治の思惑に左右されれば危険だ」と話した。