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卓球のパリ五輪メダリスト・早田ひなと張本美和が決勝で激突。卓球の全日本選手権最終日は、朝早くからファンが行列をつくっていた。静岡県から来たファンは「朝4時に起きました」、福井県から来たファンは「6時から並んでいます」と話していた。今大会の注目は、女子シングルス3連覇に挑む“日本のエース”早田ひな(24歳)。パリ五輪で早田ひなは前腕(左腕)に違和感を抱える中で臨んだ3位決定戦に勝ち、パリ五輪女子シングルスで銅メダルを獲得した。しかし、左腕はおよそ5か月たっても完治とは言えない状態。それでも早田ひなは「自分が頑張っているのを見て、今までできていたことができなくなった。それでも前を向くきっかけになったらいいなと思います」と話していた。全日本選手権・準決勝の早田ひなの相手は、ここ1年で急成長を遂げる大藤沙月(20歳)。試合は、早田ひなが左腕の負傷を感じさせない強烈なショットで2ゲームを連取。成長著しい大藤沙月は第3ゲームにパワーで応戦する。大藤沙月は、持ち味のパワーショットでゲームポイントを迎える。しかし、これに対し早田ひなもパワーで反撃。パワフルなバックハンドで早田ひなは第3ゲームも奪い、そのままストレートで勝利を収める。試合結果は、早田ひな4−0大藤沙月。決勝の早田ひなの相手は、ともにパリ五輪・女子団体戦を戦って銀メダルを獲得した張本美和(16歳)。2年連続決勝で激突した張本美和との試合で主導権を握ったのは早田ひなだった。早田ひなが9連続ポイントなどで第1ゲーム奪う。第2ゲームも早田ひなが5連続ポイントを奪うなど2ゲームを連取。しかし、第3ゲームで張本美和が反撃する。張本美和は打ち合いを制すると、さらに張本美和がチキータからのバックハンドで決める。それでも早田ひなが3ゲームを連取し、第4ゲームも圧倒。決勝も早田ひながストレート勝利し、女子シングルスで史上6人目の3連覇を達成した。試合結果は、早田ひな4−0張本美和。2年連続決勝で敗れた張本美和は「去年と同様、早田選手に0−4で負けたことは事実なので、まだまだ足りなかった」と語った。左腕の痛みに耐えた3連覇に早田ひなは「“絶対優勝するぞ”という自信はもちろん持てなかった。最後はすべてを出し切ろうと思えたので、優勝したことよりもすべて出し切れたことのうれしさが勝っている」と語った。