ワールドビジネスサテライト (ニュース)
今、各銀行が続々と預金口座獲得に向けたキャッシュバックや金利引き上げなどを打ち出している。その背景にあるのが17年ぶりの金利のある世界。最大手の三菱UFJ銀行が新規口座獲得に向けて新たに始めたのがスマートフォンのアプリで新たに普通預金口座を開設し、3万円以上などの条件を満たせばもれなく6000円がもらえるというお得感を前面に打ち出したキャンペーン。今、キャッシュバックしてでも預金者を増やそうとする背景には今後の利上げが関係している。銀行は預金として集めたお金を元手に企業への融資や国債などで資金を運用しその運用益で稼いでいる。こうした中、先週、日銀の植田総裁は物価の動向を見ながら利上げを続ける考えを示した。今後、日銀が利上げすれば銀行が運用する利息や金利も上がるため元手となる預金をより多く集めるほうが有利になる。預金口座獲得に力を入れている銀行はほかにも。東京スター銀行では大手銀行の金利が0.1%のなか9月からは最大0.5%と5倍の金利を打ち出した。すでに今月の新規口座開設数は先月の2倍に達したという。金利のある世界に入り、預金者獲得に動き出す銀行。今後は金利以外に付加価値が重要になってくると専門家は指摘する。