新美の巨人たち 新美の巨人たち
薬師寺の大復興は令和の時代に大詰めを迎えた。奈良時代から唯一変わらぬに姿で建ち続けてきた国宝の東塔は2009年から14年をかけて解体修理が行われその屋根が解体され徹底的に調査された。屋根には1000年以上前の瓦が80枚残っていて、今回の大修理では貴重な歴史遺産として後世に残すために彩色はせずに傷んだ部分以外は現状のままとした。その東塔に去年500年ぶりに復元されたものが。それは釈迦八相像。東塔に4つ、西塔にも4つある。8つの場面が塔の心柱を囲う様に安置される。粘土で作られた釈迦八相像が塔の中にあったが破損して失われていた。その巨大な釈迦八相像を500年ぶり復活させたのは彫刻家の中村晋也。10年以上の歳月をかけ自らの想像力で場面をつくりあげた。東塔には釈迦の前半生の場面があり、西塔には後半生が描かれる。境内をさらに北へいくと平成になり新たに作られ建物の玄奘三蔵院伽藍は玄奘三蔵という西遊記の三蔵法師のモデルで法相宗の始祖。その建物の一角に壮大な作品が。