午後LIVE ニュースーン SPOTLIGHT
国連は今年創設80年にあたるが、創設以来最大ともいえる危機にあると言われている。組織の根幹を揺るがせかねない問題が“財政危機”。ニューヨークの国連本部の中にあるエスカレーターは止まっている。何年も前から度々止まっていて国連の職員や外交官、記者の間では知られていることで、エスカレーターが古いために故障を繰り返しているが、新しいものに取り替えるにはお金がかかるし、修理にもお金がかかるので止まったままにしている。193の国連加盟国の経済力などを踏まえて分担金というのが決まっているが、以前からきちんと分担金を払わない国があり、国連はずっと資金不足に悩まされてきた。そして今財政危機に陥っている最大の要因はアメリカのトランプ政権。アメリカ第一主義を掲げ対外援助の大幅な削減を打ち出している。そのせいで国連分担金は滞納が続き、任意で進めていた国連機関への支援もストップしている。そこでいま国連が進めているのが引っ越し。国連本部や国連機関の本部が集まるのがニューヨーク。そして第二の拠点はスイスのジュネーブにあるが、いずれも人件費やオフィスの賃料など様々なコストが極めて高い。こうした欧米の拠点から一部の組織をアフリカ・ケニアに移そうという計画。財政難を乗り切る存亡をかけた国連の引っ越しの現場を取材した、などと伝えた。