首都圏ニュース845 (ニュース)
千葉・市原市と大多喜町を結ぶ小湊鐵道は、沿線の人口減少などを背景に、鉄道事業で赤字が続き、このままでは一部区間で廃線を含めた検討も必要になるなどとして、おととし市原市に対して財政支援の拡大を求めた。これを受けて市や県などは利用状況の調査やコストの試算などを踏まえ、おととい乗客の少ない一部区間で国の交付金を活用し、線路や設備を別団体が所有する「上下分離方式」を導入する案などを盛り込んだ支援の方向性を示した。しかし小湊鐵道は全線で一体的に経営を続けることが重要で、一部の区間に限って交付金を受けるのは難しいとして、きょうまでに辞退する考えを伝えたことを明らかにした。経営の改善に向けては乗客が少ない区間で平日に減便を行うことや、ワンマン運転を導入することなどを検討するということで、小湊鐡道・石川晋平社長は「経費を削減しながら観光客の誘致などによって収入を増やしていきたい」としている。