ニュースウオッチ9 (ニュース)
北米大陸最高峰のデナリの名称が論争の的となっている。アラスカ州にある標高6190mのデナリ。先住民族のことばで「偉大なもの」を意味する。アメリカ・トランプ大統領はこの山も、かつて呼ばれていた「マッキンリー」に戻すと命じた。マッキンリーの由来は、第25代大統領の名前。マッキンリー元大統領はアメリカに入ってくる製品に、50%を超える高い関税を課す法律を成立させ「保護主義のナポレオン」とも呼ばれた。みずからを「タリフマン(関税)」と述べたという記録もあり、トランプ大統領にとって元祖とも呼べる存在。しかし地元からは反発する声が相次いでいる。ホテルでは「デナリ」と書かれた飾りなどを並べ、世界中から登山客を迎えてきた。地元のホテル経営者は「神聖だとされるものに政治的なポーズをとるのは好ましくない」と述べた。地元の博物館で販売を始めたのが「デナリフォーエバー」と書かれたバッジ。デナリこそが本当の名前だという思いが込められている。博物館の職員は「アラスカの人たちが読んできた“デナリ”が本当の名前だと知ってほしい」と述べた。
トランプ大統領の支持率。就任1か月になるのを前に行われた世論調査では45%と、先月の就任後の調査と同じ水準だった。トランプ大統領の発言は連日、世界を揺るがしているが、引き続き国内の支持をつなぎ止めるためにも、アメリカ第一主義の政策を進めるものと見られる。