新美の巨人たち 新美の巨人たち
かつてのときわ動物園ではシロテテナガザルは狭い檻の中に飼育されていた。動物園をリニューアルすることになった若生がまず行ったのはシロテテナガザルの生息地のマレー半島とスマトラ島の調査だった。調査の結果当初想定していた10mを超える倒木だけでなく中継木も配置。いきいきとした腕渡りを引き出した。さらにデザインにはシロテテナガザルの水を嫌う習性を利用して周囲を水濠にかえることで柵のない美しい展示に。水濠をグルっと回っていくとシロテテナガザルの寝室が。若生が実際にスマトラ島でみた農家の建物を再現した。動物の生息環境をただ再現するのではなくより自然らしさを感じられるように緻密にデザインされている。