彼を支えた存在とは 原因不明の病と闘う高校球児

2025年6月20日放送 0:11 - 0:21 TBS
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去年7月の高校野球神奈川大会で14年ぶりのベスト4に輝いた武相高校野球部。その応援席には一枚のユニフォームが。快進撃の裏に、この場に来ることが叶わなかった仲間の存在があった。小又旭陽くん(18)は、病気の影響で首から下を動かすことができない。2人兄弟の長男として生まれた旭陽くんは9歳の時に野球を始める。高校でも野球を続け甲子園出場を目指していた。ところが去年2月、高校2年生の冬。父・昌平さんは「熱が出て、その後に下痢 少し時間が経つと足に力が入らなくなってきた」と説明。母・恵さんは「夜、その病室に入院する時病室に一緒に上がったんですよ じゃあまた明日来るねっていうので(会話は)終わっていますね」と話した。翌朝には人工呼吸器がつけられ会話も難しい状態に。重症型の急性散在脳脊髄炎の疑いがあると診断された。毎日のように病院に通う、母・恵さん。旭陽くんを支えたのは家族だけではない。同級生たちに引退試合の映像が届いた。親友の石橋汰聖は旭陽くんのユニフォームを着て打席に向かった。旭陽くんに届けるヒットだった。それを見た旭陽くんは、ありがたい、とコメント。家族やチームメイトとともにリハビリに励む旭陽くんはその成果もあり、指が少し動くようになった。笑顔も見せてくれうようになった。長引く入院生活の中で旭陽くんが貫いたことについて主治医の吉橋学医師は「少なくとも僕らの前ではあんまり弱音を吐かないで前向きな姿勢を貫いてくださったので自分が高校生の時にそんなことできたかなと思ってちょっとびっくりしています」と語っていた。
今年3月。卒業式の日に行われた野球部員の卒業を祝う会。旭陽くんの参加は叶わなかった。そんな会の中、仲間たちからサプライズが。小又くんへ贈る歌として3年生が「君に捧げる応援歌」を合唱した。父・昌平さんは、僕たち家族たちだけじゃない、という気持ちになれたので、強く気持ちを持って頑張っていきたいなとおもいました、と話していた。
そして今月9日。容体が安定し、退院できることになった。1年4か月ぶりの帰宅。母・恵さんは何が起こるかっていうのがちょっと心配もあり、でも旭陽のペースで夫婦・弟を含めマイページにやっていけたらと話していた。


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全国高等学校野球選手権大会武相中学・高等学校神奈川リハビリテーション病院横浜市(神奈川)君に捧げる応援歌第106回全国高等学校野球選手権大会 神奈川大会急性散在脳脊髄炎

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