歴史探偵 (歴史探偵)
岡本敏子さんの著作を渉猟すると、太陽の塔のカタチには様々な説があるなか、岡本太郎を研究する大杉浩司氏は15年前に発見されたスケッチを公開してくれた。元々、木をイメージしていたようだったが、突如として顔が描かれるようになった。岡本は顔とは人間の喜怒哀楽を表し、命の象徴と捉えていた。太陽の塔の構想段階から関わっていた千葉一彦氏はテーマ展示の草案を見せてくれ、「過去、現在、未来を貫き、脈々と流れる人類の生命力、その流れ、発展をかたどる」という思いを太陽の塔に刻んだという。太陽の塔の正面の顔は現在、頂上は未来、裏側は顔を表す。なお、岡本太郎は太陽の塔に賛同者がいるかどうか、不安も抱いていたという。