サン!シャイン (ニュース)
雨が降る中、天皇皇后両陛下が花を手向けられたのは、小笠原諸島・硫黄島にある慰霊碑。東京都心から約1200kmの硫黄島。太平洋戦争末期、アメリカ軍との激しい地上戦が繰り広げられた。旧日本軍約2万2000人・米軍約7000人・軍属として島に残った島民82人が犠牲になった。今年は戦後80年となる節目の年。両陛下は戦没者慰霊のため沖縄・広島・長崎なども訪問予定。慰霊の旅の始まりとなった硫黄島。両陛下は花を手向けられた後、深々と拝礼し、慰霊碑に水を注ぐ献水を行った。そして日米両軍の戦没者の慰霊碑がある鎮魂の丘や、戦争に巻き込まれた島民の霊を慰める硫黄島島民平和祈念墓地公園を訪れ、戦争で命を落とした人ために祈りを捧げられた。現在、島で生活する人はいないが、両陛下を迎えたのは元島民2世の麻生憲司さん。「戦争を知らない世代としては、平和を望む気持ちというのを、ぜひ今後とも陛下の方もお続けいただきたい」と話した。実は麻生さんの父親も現在の上皇ご夫妻が天皇皇后として初めて硫黄島を訪問された際に同行していた。戦争を知る上皇さま。1993年、当時天皇として初めて沖縄の地を踏まれた。戦争のない平成を願い、先の大戦への深い反省を胸に、平和を祈る旅を続けてこられた。しかし、その旅先では両陛下の訪問を快く思わない人々から手荒い歓迎を受けたこともあった。