戦後初の花火大会 「復讐を誓った」少年が感じたこと

2025年1月28日放送 23:22 - 23:30 TBS
news23 戦後80年プロジェクト つなぐ、つながる

戦後80年プロジェクト つなぐ、つながるを放送、今夜は、終戦から僅か1年後に行われた花火大会の秘話をひもといていく。村瀬煙火は79年前、ある特別な花火大会に参加、それは戦後全国で初めて行われた花火大会だった。長い戦争が終わり、戦後初となる花火大会は終戦から1年後の1946年8月10日、長良川で行われた。10万人以上の観衆が集まった。現正寺住職・高木慈興さんは当時16歳で友人らと花火を見ていた。戦時中は花火などもってのほか、火薬の使用も制限されていた。花火大会が消えるとともに、人々の生活は戦争に翻弄されていた。召集令状で一家の大黒柱が出征し家族3人だけが残された。1945年7月9日深夜に岐阜空襲で900人が死亡、親戚も11人亡くなった。現正寺住職・高木慈興さんは、別の防空壕に避難していた親戚11人を亡くした。1ヵ月後に終戦したが出征した父親は戻ってこなかった。復讐心を抱えた高木さんを尻目に花火大会のテーマは「復興・岐阜」が決まった。高木さんは割り切れない思いを抱えていたのは自分だけじゃなかったのではないかと話す。打ち上がる花火の音が焼夷弾に似ていて空襲を思い出したというが夜空を見つめ続けると美しい花火に「こんな素晴らしいものがあるのかと。同列にはならん 戦争とは。あんなもんと一緒にしてもらうと困る」と話した。高木さんはそれから長良川の花火大会を見続け復讐の気持ちは薄れていったということ。


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