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映画にあった乙女の碑の碑文には女性たちが「接待」を強いられた話だけでなく、満州への入植は現地の人たちの家屋や農地を収奪した側面があったことも記されている。黒川開拓団遺族会会長・藤井宏之氏は「歴史はその前後の背景も知っておかなければならない。なぜ黒川開拓団のような悲劇が起きてきたかを考えると、どうしても書かなければいけなかった。被害の面ばかりを伝えることが多いが、加害と被害の両面を伝えていきたい」と映画の中で語っている。また、取材をした松原文枝監督も史実を継承していくことの大事さを感じたと言い、「戦争を体験していない次の世代が親の世代の過去を引き受けることが未来を切り開くことにつながる」と話している。デーブ・スペクターは「当時の価値観は今とかけ離れていて、女性は物としか思っていないとんでもない考え方で尊厳もない。満州に行った人たちは国のために行ったのに、戻ってきたらこんな目にあわされるのはとんでもないこと」、中野は「典型的なPTSDの症状に長く苦しまれていると思う」などとコメントした。映画「黒川の女たち」はあすからユーロスペース、新宿ピカデリーをはじめ全国80館ほどで順次公開される。