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和歌山から高野山の話題。弘法大師空海が開いた高野山には国宝や重要文化財など貴重な建造物が数多く残る。当時の技を今に伝える檜皮葺の職人を取材。檜皮葺職人・楠本浩史さんは、高野山に残る桧皮の屋根を守り続けて31年。現在は国宝・金剛峯寺不動堂の修理を行っている。かつては県内に多くの檜皮葺職人がいたが今では3人のみ。長年楠本さんと葺き替え事業を行ってきた和歌山県文化財センター・多井忠嗣さんは、今後も現場を良く知る職人が増えてほしいと願っている。今月2日、檜皮葺の技術を知ってもらおうと見学会が開かれ、地元の高野山小学校の子どもたちが修繕中の不動堂を訪れた。楠本さんは「せっかく高野山で育ててもらった技術。教えてもらったことを継承していきたい」と話している。