気付きにくい視野異常“眼科検診で早期発見を”

2024年7月14日放送 7:10 - 7:16 NHK総合
NHKニュース おはよう日本 (ニュース)

運転免許を取るときに視力検査を行うが、一般的な検査では緑内障などが原因で起きる視野の異常までは分からない。視野の異常は自分では気付きにくく放置すると事故につながりかねないとして、眼科医が対策を呼びかけている。緑内障の70代の男性。数年前から車を壁などにこすることが増え、都内の病院にある運転外来を受診。検査の結果、男性は視野の上半分が見えていないことが分かった。眼科医の國松志保医師によると、訪れる患者の多くは自分では異常に気付かず、運転を続けているという。視野の異常は周囲から徐々に始まる。見えなくなった部分は、脳の働きで周りの景色に溶け込んでしまうため、異常に気付きにくい。こうした患者は、緑内障だけでも40代以上で20人に1人いると推計されている。一般的な視力検査では分からないため、気付かないまま進行していることも多いと指摘されている。その中でも國松さんが特に懸念しているのは、運送業界で働くドライバー。国土交通省がこの春までにまとめたバスやトラックなどのドライバー2376人を対象に行った調査では、全体の11.2%、267人で緑内障や糖尿病網膜症など、視野に異常が出る病気や、その疑いがあることが分かった。一方、運転できないほど症状が進んだ人は見つからなかった。國松医師らは運送事業者に検査の重要性を訴えている。また実際に検査によって緑内障が発見された32歳のタクシードライバーの男性は「検査を受けていなかったら、今頃仕事は続けていられなかった」と検査の重要性を語った。また島根県松江市の運送会社は全ドライバーに眼科検診を受けてもらっているという。この運送会社の所長である田部さんは「事故ゼロはどこの会社にとっても目標、検査により安心できる」と語った。国土交通省の調べでは緑内障の疑いがあっても精密検査を受けないドライバーは6割に及んだという。


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緑内障大宮区(埼玉)松江(島根)糖尿病網膜症西葛西・井上眼科病院国土交通省

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