炎の中で死んだ父を僕は知らない1 遺された絵画と借金と

2024年11月17日放送 14:01 - 14:28 フジテレビ
ザ・ノンフィクション 炎の中で死んだ父を僕は知らない1 遺された絵画と借金と

2024年4月11日長野市・松代町にある民家で火災が発生。その民家から見つかったのは画家の落合皎児さん。落合さんの代表作は「water mirror」などのシリーズ作品で自らの心象風景を描いたもの。5日後、連絡を受けて向かったのは息子の落合陽介ギフレさん。警察の方からDNA検査の結果父であることに矛盾がないと連絡があったという。父についてほとんど一緒に暮らしていなかったためほとんど知らないという。それでも父親という事で葬儀などの後始末におわれるようになった。かつてはスペインを代表する画家150人に選ばれた皎児さんだったが弔問客はわずか10人たらずというものだった。そしてギフレさんを悩ませたのが家の横に建てられたアトリエ。アトリエにはどう処分をしたら良いのか分からない作品の数々が大量にあった。アトリエは3階もあり、その部屋はギフレさんにとってもわずかに覚えている思い出の場所で、父の友人らに囲まれてい過ごしているギフレさん達の写真も残されていた。
何でも書き留める性格だったのか日記は最近までのことまで書いてあった。また壁には遺言ものが残されて気に入ったものは陽介たちにあげ、残りは便利屋に処分してもらうと書いてあった。それと別に見つかったのがおよそ1500万円の借金で、絵を相続するなら借金も相続しなければならないため悩んでいた。ギフレさんは絵のせいで自分の過程がめちゃくちゃになっていている象徴だが簡単に断ち切れない、そういう人生を送ってきたおかげで当たり前の家庭が築きたいというのが子どもの頃からの最大の夢だったなど話す。
ギフレさんの職業はテレビディレクターで根っからの日本人であるが仲間内からは親しみを込めてギフレさんと呼んでいる。落合皎児さんは写真で自分の顔を黒く塗りつぶすなどする変わり者で20歳の時、単身スペインへ行き、美術学校へ入学。その後母となる茂子さんと結婚しスペインで過ごす。ギフレさんはスペインで生まれ育つが夫婦関係に亀裂が入り、日本で子育てするため帰国し、弟・慧さんが生まれるが日記には決別の意思などが綴られていた。その後慧さんは20歳で自ら命を断ってしまい、茂子さんは孤独死をしてしまった。亡くなる約2年前ギフレさんはアトリエを訪れていたがその様子はゴミ屋敷状態だった。足の悪い父のために隣の住居をリフォームしたが父からは不平不満ばかりがでていて、完全に距離を置いてしまった。
父の晩年を知らないギフレさんは父の知り合いを訪ね歩き始めた。額縁のタカハシの岩崎さんやお店の人によると去年キャンバスを納めていて、お客さんに言われて描いてそれを生活費に充てている感じだったや亡くなる2日前に連絡があったなど話した。絵の寄贈先の長野市民病院にはギフレさんも知らない作品があった。続いて遺骨を納めた「大英寺」へと訪れた。このお寺にも父がお世話になったようでお金に困っていて、気合を入れてお金を集めろと行ったところカチコミにきていたという。住職の鎌倉さんは長野でのベース基地を貸してくれた。ベース基地では膨大な書類を探ることにした。さらに借金さえなんとかなれば相続して絵を売ることもできる。そこで父も利用していたという法律事務所を訪れる。本来借金は5年以上返した様子がなく、貸した側からの督促がなければ時効が成立するが令和3年の段階で3万円の返済があり時効成立は無理と判明。そのため八方塞がりの状況で感情を爆発させてしまった。


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