時論公論 (時論公論)
特別国会は事実上閉会。副首都構想関連法案は2票差で可決・成立した。今国会では政府が提出した64法案が全て成立。改正皇室典範、国旗損壊処罰法など大きな議論となった法律の成立は終盤にずれ込んだ。政府与党にとって会期延長は本来、国会運営の停滞を印象づけてしまうため避けたい選択。衆院では与党が圧倒的多数だが参院ではそうではなく、そのねじれが鮮明だったのは今年度予算の審議。衆院での審議時間は2000年以降最短の59時間。選挙の実施で予算案の提出が遅れたことなどが要因。参院では十分な審議との折り合いをつけることになり、年度をまたいで暫定予算を編成するに至った。定数削減法案や副首都法案の審議では全野党が反発し衆参で審議が進まない事態に陥った。衆院では多数派の与党が審議日程を前倒しで進めようとする場面が目立ち、そのたびに参院で野党側の反発・結束が強まった。
今国会では与党の対応に反発する野党の動きが多く見られた。与党にとって、総理出席の審議を実施することは野党協議の重要な材料の1つ。ただ高市総理は出席に慎重な姿勢を示していて、実際に今国会での出席時間は直近5年で最少。総理が重視するのは連立を組む維新との関係。維新は政権発足に大きな役割を果たしていて、終盤国会では連立合意に基づく定数削減法案・副首都法案の成立に全力を上げるよう党幹部に求めた。これに野党は結束して反発、与党内にも皇室典範の改正を優先するよう求める声が根強くあった。今後の課題は経済政策の方向性、。食料品消費税減税をめぐっては8月上旬までをめどに方針を決定としているが各党の主張には隔たりがある。自民党内では参院の状況を踏まえ国民民主党に連立入りを期待する声がある一方、維新も閣内強力に前向き。野党側でも連携の動きが見られる。国会に求められるのは、将来の検証に耐えうる形で議論の過程を記録として残すこと。
