スターアスリート 男子バレー石川祐希&高橋藍 ―2大エースの挑戦と成長の軌跡―
東京五輪を経験した高橋藍。その後は石川祐希と同じくイタリア・セリエA挑戦を決意。かつて石川も所属したパドバに入団。しかし、なかなか出場機会に恵まれずシーズン終盤にはリベロへの転向を余儀なくされた。葛藤と戦う日々のなか、目の当たりにしたのは揺るぎないプレースタイルを確立した選手たち。高橋は自分の思うままに突き進む覚悟を決めた。すると、めきめきと頭角を現し、2シーズン目は本来のアタッカーとしてレギュラーを獲得。チーム2位の300得点を記録しオールラウンドプレイヤーとしての評価を勝ち取った。セリエA 3シーズン目は格上の強豪モンツァからのオファーを受けて移籍。世界トップレベルのパワーに負けないよう肉体改造にも着手。映画鑑賞が趣味だという高橋が繰り返し見たという「The Greatest Showman」。高橋が見せてきた観衆を魅了するプレーも進化を続け、華やかなプレーは国境を超えて世界中にファンが増え、インスタグラムのフォロワーは270万人超。石川祐希と雑誌「anan」の表紙も飾った。
2023年のパリ五輪予選で出場権を獲得。2人は期待に応え、来たるべきパリ五輪に備え再び海を渡った。五輪前最後のシーズン、ミラノで4年目を迎えた石川は不動のエースとしてチームを牽引しリーグ3位に導いた。高橋も新天地モンツァでスタメンを手にし日本人19年ぶりのファイナル進出を果たした。キャリアハイとなる結果を残した2人はさらなる成長と自信を胸にパリ五輪に挑んだ。