NHKニュース7 (ニュース)
アメリカ・カリフォルニア州のアルカトラズ島の刑務所。1963年に閉鎖されるまで数々の凶悪犯を収容してきた。今では観光地になっているが、トランプ大統領は島の刑務所を再建・拡張し収容施設として使うよう指示したことを明らかにした。不法移民対策が念頭にあるとみられる。トランプ大統領は不法移民対策を最重要課題と位置づけてきた。国境に近い町ではトランプ政権になって以降、閑散としている。ホワイトハウスは3月にアメリカに不法に入国した人の数は前年同時期と比べ95%減少したとしている。トランプ政権はさらに国外への追放も強化している。ホワイトハウスは不法移民11万人以上を拘束し10万人以上を国外追放したとしている。このうち、ベネズエラのギャングメンバーはエルサルバドルの巨大刑務所に収監する措置をとっている。根拠のひとつとしているのは、適正外国人法。戦時中に敵国出身者などを裁判手続きなしで拘束・追放できるもので、人権団体などは平時に適用するのは問題だとしている。ホアニ・サンチェスさんの夫もギャングのメンバーだと思われエルサルバドルに送られたと見られる。サンチェスさん夫婦はおととしベネズエラの強権的な政治体制を理由に渡米し、入国後に亡命を申請し滞在を認められていたが、2月に夫が移民当局に突然拘束された。サンチェスさんは夫はギャングとの関わりはないとしている。さらに、司法が誤りと判断したケースもある。連邦最高裁はエルサルバドルに強制送還された男性の米国帰還の支援を求める決定をした。しかし、トランプ政権は最高裁の決定には応じない方針。移民政策全般に対するアメリカ国民の受け止めは指示するが47.4%、指示しないが49.9%。