ワールドビジネスサテライト (ニュース)
大阪府堺市にあるシャープの工場の一部を取得する積水化学工業。そこで量産化を目指すのは「ペロブスカイト」と呼ばれる特殊な化学材料を使った次世代の太陽電池。2027年に100メガワットの製造ラインの稼働を目指し2030年には、その10倍の生産能力を目指すとしている。ペロブスカイトの主な原料であるヨウ素の世界シェアは日本が2位で優位性があるという。また、薄くて軽く、曲がるのが特徴で建物の壁やガラスなど場所を選ばない設置が可能。KDDIでは、この特徴を生かした携帯電話の基地局での実証実験を行っている。また、パナソニックホールディングスでも住宅の窓に埋め込んだ発電するガラス建材の実証実験を行っていて今年、試作生産が始まった。ペロブスカイトは日本発の技術だが、猛追しているのが中国。技術関連の特許出願数は2019年まで日本が5年連続で世界1位だったが2020年に中国に追い抜かれた。次世代の太陽電池をめぐる開発競争が今後、本格化しそう。積水化学工業・加藤敬太社長、桐蔭横浜大学・宮坂力特任教授のコメント。